顧客動向を重視した販売チャネルの構築
「顧客動向を重視する」とは、ただ一時的なブームで売れれば良いということではなく、持続可能な農業を実現するために、最終的に購入いただく顧客の行動を長期的に見守り、追いかけていくことを意味します。
日本では「抹茶が好きです」と話すと、「茶道をされているのですか?」「私はお点前のことが全く分かりません」といった反応がまだ多く、抹茶は敷居が高いと感じる方が多いようです。しかし、外国の方々はすでに抹茶を日常生活の一部として気軽に楽しんでいます。
消費市場の変化を追いかける
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私たちにとって最も重要なのは、小売・卸売のチャネルを通じて最大限に販売し、生産者の皆様とお客様に喜んでいただくことです。そのためには、私たち自身も変化に対応していかなければなりません。ただ商品を売るだけでなく、消費市場の変化を的確に捉え、その変化に応じた商品や販売方法を提供します。私たちの小売・卸売販売は、単なる流通チャネルではなく、消費者市場の変化を把握するためのデータ取得の場でもあります。
コーヒーがかつてはブレンドでも十分に売れていた時代から、今では産地や銘柄、さらには焙煎士の指定まで求められるようになりました。フェアトレードや圃場での生物多様性に配慮した商品は、高価格で評価されています。ワイン市場でも同様の変化が見られます。
抹茶のグローバル消費市場が急速に拡大する中で、これまでの日本の常識では計りきれないニーズの変化が発生する可能性が高まっています。私たちは常にアンテナを張り、その変化に敏感に対応し、日本の抹茶が世界で高く評価され続けるために努めてまいります。